新型コロナウィルス 備忘録4

f:id:shioneri:20091224231335j:plain

【4】イギリスでは何が起こったか

イギリス政府は新型コロナウィルス感染症対策を3月12日に発表したそうです。
その主な内容は、他国とはかなり異なる独自路線だったようです。

・国民の60パーセントがコロナウィルスにかかれば免疫が付き収束する。
・リスクの低い人たちに免疫を獲得させる。ある程度の犠牲はやむを得ない。
・症状がある人の7日間の自宅待機を要請する。
・学校の休校は行わない。大規模イベントも禁止しない。
感染症を封じ込めることを目指すのではなくピークを遅らせることで医療機関の負担を減らす。

しかし、わずかの間にイギリス政府は感染症への方針を緩和政策から抑圧政策へと大きく転換したそうです。

3月16日には全国民に対し不要不急な外出の自粛と在宅勤務の推進を要請しました。続けて20日には学校を一斉休校とし、飲食店の営業禁止を求めたようですが、週末には国民が各地の公園などに押しかけたそうです。そして23日にはイギリス政府はさらに厳しい抑圧政策に方針を転換し、緊急事態が宣言されたそうです。

こうした抑圧政策は感染者数を低レベルに下げるまで続けられるとのことです。

理想的にはワクチンが開発されるまで続ける必要があるわけで、社会的・経済的な影響は計り知れません。

こうした政策は科学的な知見に従っているとのことです。

しかし科学的知見は数理モデルに基づいた推測でしかありません。
推測の精度を高め根底にある仮説を実証しなければなりません。
このためには実際の感染者数を正確に把握する必要があると思います。

正確に把握するためには全数検査をする必要がありますが、国民全員を検査するというのは現実的には困難だと思います。
しかし症状のある人だけの検査では、無症状の感染者もいるため、正確さに欠けることとなります。
より正確さを高めるには統計学でいう標本調査手法を活用すべきではないかと思います。

我が国では「保健所に電話しても、なかなか検査してもらえない。」というネットの書き込みをよく見かけます。
最低限、症状のある方の検査は行って欲しいものです。