新型コロナウィルス 備忘録9

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【9】雇用を守れ

新型コロナウイルス感染拡大の影響で雇用情勢の悪化が深刻化しているようです。
今年中に新たに50万~200万人の失業者が生じるという試算もあり予断を許さない状況です。

(1) 企業業績の悪化による雇用調整

マスコミ報道や政府の支援対象を見ると宿泊業や飲食業が話題の中心になっています。
これらの業種では売上高人件費率が高いことが要因となり、営業自粛によって売上が大幅に減少すると、大きな重荷となる人件費が真っ先に削られるのだそうです。

また、その他の企業でも業績が下方修正されています。
東京商工リサーチが4月30日発表した調査結果では、製造業が146社(約41%)と最多で、サービス業68社(約19%)、小売業58社(約16%)と続いています。
このまま感染拡大の影響が長引けば、製造業でも雇用調整の動きが本格化するのではないかと思われます。

(2) 倒産による失業

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で倒産した企業件数が4月末までに109件に達したと報じられています。
4月17日に全国銀行協会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、資金不足に陥った企業に対して、手形や小切手の不渡り処分を当面猶予する特別措置を始めたそうです。
しかし、これは「隠れ倒産」や「未回収の売掛債権」が増加することにもなり、連鎖的な企業の破綻につながる可能性もあると指摘されています。

(3) 再就職と新規採用活動の停滞

急激な景気の低迷で求人を出す企業も減っており、再就職は困難な状況になりつつあるようです。

新規採用でも、この春に入社予定の会社から内定を得ながら入社時期を繰り下げられているというケースや内定取り消しなど厳しい状況のようです。

(4) 生活危機

雇用環境の悪化から生活危機に直面するケースもあるようです。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化の影響で、仙台市内で路上生活者(ホームレス)が増えつつあるとのことです。

・雇用や住居の確保、各種ローンの猶予、生活保護の適用緩和などの支援が必要だと思います。