新型コロナウィルス 備忘録11

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で「特定警戒都道府県」以外の34県では行動制限の一部が緩和されるようです。

しかし、制限を解除した韓国や中国湖北省武漢でも再び感染者が確認されたことを考えると、収束にはまだ時間がかかるのではないかと思われます。

 

【11】今後の対策について

新型コロナウィルス感染拡大に関して、今後どのように対策すべきか考えてみました。
以下は、あくまでも現時点における私の個人的な考えです。

 

実施すべき対策の必要度や緊急度に応じて短期・中期・長期に分けて考える必要があるでしょう。

 

(1) 短期的対策
人命、医療、生活、経済、雇用、教育などで緊急性の高い問題について各種の対策が必要です。
リスクマネジメント的手法(発生頻度と影響度で評価する)を活用して優先順位を決めるとよいと思います。
緊急度が高いので迅速で確実な実施を期待したいところです。

 

(2) 中期的対策
感染拡大第2波への対策及び感染収束後の復興策となります。

 

a)第2波への対策としては現状の不足を補うことと問題を改善する視点が大切でしょう。
感染拡大が長期化する可能性も考慮しておくべきです。
不足している医薬関連品を確保すべきですが、食料や生活必需品なども不足することのないようにすべきでしょう。
オイルショックで石油備蓄が拡大されたように備蓄することも必要かもしれません。
かつての円高により様々な生産拠点が海外に移転してしまった悪影響もあるので自給率を確保することも肝要でしょう。

 

b)景気回復策については感染収束後に経済活動が回復すれば直ちに復旧できるという意見もあります。
しかし世界同時不況になる可能性を考えると原状へ回復することは考えにくく、回復策ではなく復興策を立てるべきでしょう。
経済については昨年の消費税増税の打撃を受けて弱まっていましたので簡単に回復するとは考えにくいと思います。
失業率の増加も見込まれるため雇用対策にも力を入れる必要があるでしょう。
いずれにせよ前例の無い対策が望まれるところです。

 

(3) 長期的対策
100年先の将来を見据えて社会構造の抜本的な改革が必要ではないでしょうか。
対策を策定するには、まず将来の青写真を明確に示すべきでしょう。

少子高齢化が進むことも考慮すると、労働生産性(低労働時間、高付加価値)を高める努力をすべきでしょう。
国として新たな基幹産業を育成する必要があるかもしれません。

重要なのは教育、教育は100年の計といわれるように、教育の質が将来を左右します。
付加価値を生み出せるスキルの高い人材の育成や、将来の基幹産業を見据えた教育内容の充実が望まれます。

IoT、ビッグデータ人工知能(AI)、ロボットに代表される技術革新が注目されていますが、これは目先の流行であり将来ビジョンではないと思います。安易に流行を追いかけるのではなく、その先の需要を考えていく想像力が求められます。

将来ビジョンの検討は若い方がするのが理想的だと思います。現在の枠組みにとらわれず自由な発想が期待できます。
年齢を重ねると、従来の既成の枠組みに縛られて発想が硬直化してしまうし、利権がらみで現体制を維持しようとする傾向がでてしまうと思います。

現在進められている対策では長期的な視点が欠けているようです。
その成果が目に見える形で表れてくるまでには長い期間がかかるため、目先の選挙につながらないことが原因ではないかと思います。
長期的に成長するためには、こうした弊害を改善することが必要なのかもしれません。